※ 応用編の入り口はこのページの下にあります。
みなさんは体型を遺伝のせいだと思われるでしょうか。 身近な例でいうと、たとえば痩せている人と太っている人の首筋をくらべてみれば、よくわかると思います。 痩せている人の首筋は、ぴんと筋(すじ)が張っていて、いかにも力が入っているように見えます。 これは、その部分の筋肉が極度に緊張しているためだと考えられます。 このことから、痩せている人とは、筋肉の緊張力が常に高い人のことであり、太っている人とは、筋肉の緊張力が常に緩い人のことである、と定義することができます。 痩せている人と太っている人の体型の違いを決定づけるもの、それは食事の量、運動量、そして筋肉の緊張力にあります。 これから述べる 「常態変換法」 は、食事の量や質、あるいは運動量を変えるだけでは思ったほどの効果が得られないということ、そして、真の肉体の改造を実現するのは、まさしく自分自身の意志の力であることを基礎とするものです。 それでは、まず常態変換法(筋肉緊張ダイエット)の二つの原理から説明することにします。 |
1. 体のあらゆる部分の脂肪の付き具合は、 その部分の筋肉の緊張力によって決まる。 |
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ここでいう筋肉の緊張力とは、簡単にいえば、「その部分の筋肉にどれだけ力を入れているのか」 ということです。 これについては、以前テレビで興味深い実験を行っていたので紹介します。 (注) この実験結果を、上に述べた原理に当てはめて考えてみると、痩せている人の場合、筋肉の緊張力が全体的に高いために、脂肪の燃焼が促され、食事によって得たエネルギーが常に熱によって放散され、体内に蓄積されるエネルギー量が低く抑えられるのに対し、太った人の場合、筋肉の緊張力が全体的に緩いために、脂肪の燃焼効率が悪く、それだけ体内に蓄積されるエネルギー容量が大きくなり、そこに食べた分のエネルギーが脂肪としてどんどん蓄えられていく、ということを意味しています。 つまり、筋肉の緊張力が強ければ強いほど、なおかつその持続時間が長ければ長いほど、より多くの脂肪が消費されるようになり、逆に、筋肉の緊張力が弱ければ弱いほど、脂肪はどんどん蓄積されるようになるのです。 |
2. 筋肉の緊張力の変換による脂肪の増減の効果は、その変換状態を、 一時的ではなく、一生間、常に維持していくことによって初めて現れる。 |
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常態変換法のもっとも本質的な点は、この第二の原理にあります。 ここで行われている、自分自身の肉体を自らの意志によって別の状態へと変換し、それを一生間、常に維持していくこと、つまり、その変換状態を 「普通の状態」 にすること、これこそがこの方法の 『常態変換法』 たるゆえんなのです。 |
●筋肉緊張ダイエットいざ実践!・成功の秘訣● |
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常態変換法を最も簡単な形で応用したものが 『筋肉緊張ダイエット』 です。 ただし、最初のうちは 「筋肉に思い切り力を入れ、それを常に維持していけばいいんだな」 と、頭では分かっているつもりでも、気が付いたら筋肉の緊張が緩んでいた、という人がほとんどだと思います。 ですから、最初のうちは緩んでいる事に気が付くまでの時間を短くすることが肝心です。 気が付いたら筋肉の緊張が緩んでいたのであれば、ふたたび筋肉に力を入れ直すようにしましょう。 この「目いっぱい」というのが大事です。 というのは、ずーっと力を入れているつもりでも、自分がそう思っているだけで、実際にはあまり力が入っていない場合がほとんどだからです。 また、日常生活の中で緊張が緩んでいることに気が付く場面を多くすることも大事です。 たとえば、朝起きる時、食事の時、勉強している時、仕事をしている時、スポーツをしている時、買い物の時、お風呂に入っている時など、だんだんと 「あっ、筋肉を緊張させているな」 と意識する場面を増やしていきましょう。 そして最終的には、寝ている間も筋肉の緊張を持続させることができれば完璧です。 もちろん、それには普段の起きている時の努力がものをいうことは間違いありません。 原理的には、たとえ弱い力でも一日12時間以上の筋肉の緊張を持続出来るようになれば、少々食べ過ぎたぐらいでは、容易に太らない体質に改善することが出来ます。 ただし、そこにたどり着くまでには相当の努力と年月、および意志の力が必要となります。 ◆ワンポイントアドバイス 〜まずは意識することから〜 筋肉の緊張を持続させるは誰でも難しいものです。 もしどうしても筋肉の緊張を持続させることができない場合、まずは 「今思いっきり力を入れているんだ!」 と意識することから始めましょう。 こうすることで弱いながらも確実に筋肉に力が入るようになります。 ◆ワンポイントアドバイス 〜筋肉緊張呼吸法〜 筋肉の緊張を持続させる場合、息を吐く時よりも吸う時の方が筋肉に力を入れやすい、という性質を利用して、息を吸う時に思い切り力を入れるくせを付けるようにすると効果的です。 これを 『筋肉緊張呼吸法』 と呼びます。 ◆ワンポイントアドバイス 〜こんな心理療法がおすすめ!(1)〜 自分の理想の形をした『ギブス』を痩せたい部分にはめ込みます。 ◆ワンポイントアドバイス 〜こんな心理療法がおすすめ!(2)〜 筋肉の緊張が緩んでいることに気が付いた時に、頭の中に恐い『鬼コーチ』を思い浮かべるのです。 |
●筋肉タイプ別アドバイス● |
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■筋肉には二つのタイプがある 人の筋肉には、大きく分けて2つの種類があります。 「速筋」 はおもに瞬発力をつかさどる筋肉です。 速筋は短距離ランナーや重量挙げの選手にたとえることができます。 一般に筋肉質の人においては速筋の割合が高いといわれ、グリコーゲン(糖質)を主なエネルギー源としています。 一方、 「遅筋」 はおもに持久力をつかさどる筋肉です。 遅筋はマラソンランナーにたとえることができます。 痩せている人においては、この遅筋の割合が高いといわれ、脂肪を主なエネルギー源としています。 ■ぶよぶよ (脂肪太り) 型のあなたへ 脂肪太りのあなたは速筋も遅筋もあまり使わないタイプです。 ■ムキムキ (筋肉太り) 型のあなたへ 筋肉太りのあなたは、遅筋にくらべて速筋をより多く使うタイプです。 例えば、痩せてガリガリ型の人を想像してみてください。 いかにも力がなさそうに見えますが、実は体中の筋肉はいつも緊張していて、いつも力が入っている状態なのです。 つまり遅筋がいつも働いているのです。 ですから、筋肉質を解消したい場合でも、まず筋肉を思い切り緊張させ、それを常に維持していく、という方法が、痩せるための第一歩になるのです。 ここで、「グッと力を入れる動作を繰り返せば、ムキムキになってしまうのでは?」 と心配する人もいるかもしれません。 つまり、緊張させた状態を維持するだけなら筋肉は決して増えることはないのです。 安心して実行しましょう! 筋肉質な体をしなやかでほっそりとした体型に作り替えるには、激しい運動を控えることも忘れてはいけません。 とくに筋力トレーニングなどを行っている場合は要注意です。 ※ 速筋と遅筋の働きの違いについては、このページ下の 『まとめ2』 も合わせてご覧下さい。 |
筋肉緊張ダイエットの長所と短所 | |
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■ 長所1:食事制限は基本的に必要なし! | |
「痩せている人はいくら食べても太らない。 それゆえ食事の量と体型はあまり関係がない。」 これはわたしがつねづね感じていることです。 このことは、おそらく皆さんも経験的に感じてらっしゃるのではないでしょうか。 大事なことは、食事によって摂取されたエネルギー量を上回るだけのより強い筋肉の緊張力と、それを常に持続させていくことを心がけていればいいのです。 つまりあなた自身の忍耐と努力、そして何よりも 「強い意志」 さえあれば、普通に食べていても、痩せている体型を維持することは十分可能なのです。 ※ ただし、食事の量と体型はあまり関係がないのだからといって、間食は食べ放題、運動も全くしない、という生活では、やはり効果は上がりません。 適度な量の食事を摂ること、また、家にじっと引きこもっているよりも、積極的に外に出て適度な運動を行っていれば、それだけ効果が倍増することは間違いありません。 もし過度の間食が止められない人や、運動を全くしない人がいたら、ぜひこれを機会に生活全般を改められることをおすすめします。 |
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■ 長所2:リバウンドの心配なし! | |
この方法には無理な食事制限や過激な運動などのメニューはいっさい含まれていません。 ※ 『食べ方』 のワンポイントアドバイス「好きなものを好きなだけ食べて良い」 というのは、あくまで 「体が欲しがっている時に」 という条件が付きます。 体が 「もういっぱい」 と感じているのにドカ食いを繰り返していては、やはり効果は上がりません。 お腹が空いたら食べる、お腹が空いていなければ食べない、こうした自然の欲求に従うことがあくまで基本なのです。 例えば、お腹が空けばお腹が 「ぐー」 と鳴ります。 これは 「食べなさい」 というサインです。 反対に、お腹いっぱいになればげっぷが出ます。 これは、「これ以上食べてはいけません」 という警告です。 また、食後しばらくしてから何度もおならが出るのは、明らかに 「カロリーオーバー」 であることを示しています。 ※ なお、人にはそれぞれ個性というものがありますから、お腹が空いていなければ一日一食でも構わないし、お腹が空いていれば食事量を小分けして一日5食にしても構わないと、わたしは考えています。 自分にはどのペースが一番合っているのか、どれが自分にとって一番適量なのかを割り出して、食事量を調整するのはある程度必要なことです。 そうすれば、太り過ぎの人は今までどれだけ自分が必要以上の量を食べていたかが分かってくると思います。 |
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■ 長所3:部分痩せが可能! | |
痩せたいと思う部分だけ痩せさせる、ということを可能にしたのが、筋肉緊張ダイエットの最大の長所といえるでしょう。 痩せたいと思う部分の筋肉に思い切り力を入れ、それを常時維持していくこと、ただそれだけです。 何ら難しいことではありません ※ 科学的には部分やせは不可能、というのが定説になっているようですが、最近では、「ある一定の筋肉を持続的に緊張させることにより、ノルアドレナリンという物質が特にその部位に分泌され、結果的にその部位の脂肪燃焼が促進され、部分痩せが可能となる」 という説も出てきています。 |
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■ 長所4:効果をすぐに体感できる! | |
例えば、腕でも脚でもよいですから、思い切り緊張させてみるとします。 そうすると、緊張させた部分が筋肉のラインに沿って凹んでいるのが分かるはずです。 つまり、この時点で早くも筋肉緊張ダイエットの効果が表れていることになるのです。 ※ 筋肉に力を入れると、確かにその部分は凹みます。 ただし、細胞の入れ替わりのサイクルは約3ヶ月ほどであり、また、体脂肪は、血液中の脂肪→内臓脂肪→皮下脂肪、という順番で燃やされるので、実際に脂肪が燃焼され、皮膚のたるみも解消されて、本来の意味で細くなったことを見た目で実感できるのは、もっと後になります。 したがって、結果が出るまでには最短でも1週間、平均で3ヶ月と考えてください。 ですから、結果がすぐに現れないからといってすぐに止めてしまうことなく、その間も筋肉の緊張を忘れないで維持するようにしましょう。 |
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■ 長所5:太りたい人にも朗報! | |
このホームページを訪れた人の中には、食べても食べても太らない、と悩んでいる方もいらっしゃるかと思います。 すでに述べたように、太っている人と痩せている人の違いは筋肉の緊張力の差にあるのですから、痩せている人が今より太りたい場合は、筋肉の緊張力を緩め、それを一生間、常に維持していけばよいことになります。 つまり、痩せたいと思っている人の場合の、逆の応用ということになります。 ◆ちょっと気になるメール集の「その1」と「その4」参照 |
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■ 短所:筋肉の緊張力を持続させることが、簡単なようで意外と難しい。 | |
これが筋肉緊張ダイエットにおける唯一の短所といえるでしょう。 もともと筋肉緊張ダイエットは短期間で劇的な体重減が現れるようなダイエット法では必ずしもありません。 また、普通に食べ、普通に生活していく上で、いかに自分の納得行く体型を維持することが出来るか、ということを主眼としていますので、その効果はけっして 「1週間で何キロ痩せました!」 という具体的な数字で表されるものではないということも、あらかじめご理解いただきたいと思います。
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まとめ1 |
■筋肉緊張ダイエットの第一の目的は、基礎代謝量を高めることにある。 |
基礎代謝とは、簡単に言えば、意識的な運動をしなくても自然に消費されるエネルギーのことです。 では、痩せている人はなぜ基礎代謝量が高いのでしょうか。 人体の消費エネルギーの60〜70%は基礎代謝によるものです。基礎代謝は脳や、肝臓、胃腸などの器官でも消費されますが、中でも一番代謝能力が高いのは 「筋肉」 です。 |
まとめ2 | ||
■筋肉に力を入れ続けると筋肉質になるのでは? | ||
答えは「ノー」です。 一方、 「遅筋」 はおもに持久力をつかさどる筋肉です。 遅筋はマラソンランナーにたとえることができます。 痩せている人においては、この遅筋の割合が高いといわれ、脂肪を主なエネルギー源としています。 わたしたちの筋肉はふだん意識していなくても、ある程度は緊張しています。 その無意識的な筋肉の緊張の度合いが 「低く」 設定されている人、これがつまり太っている人で、 逆に「高く」 設定されている人、これがつまり痩せている人です。 筋肉緊張ダイエットでいうところの 「筋肉に力を入れ、それを常に維持していく」 とは、持続的でいつも絶え間なく働いている筋肉の力の入れ方ですから、いうまでもなく遅筋を働かせるのに最も適した方法ということになります。 遅筋は速筋にくらべてそれほど瞬間的なパワーを必要としません。 ある一定の力さえ出せれば、それで十分です。 ですからある程度の太さや数に達していれば、それ以上増えることはありません。 それゆえ遅筋は使えば使うほど、筋肉そのものは増えることなく、筋肉の周りに付いている脂肪を燃やすことができるのです。 つまり、筋肉緊張ダイエットで行うこととは、今まで一時的な瞬発力のためだけに使われてきた筋肉、すなわち速筋の使用をなるべく控え、遅筋を絶えず緊張させることによって、筋肉の全体量を増やすことなく、筋肉組織全体を持久力を養いやすいものに作り替え、それによって脂肪を常時フル回転で燃焼させるようにして、「基礎代謝量」を高めることなのです。
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以上で、筋肉緊張ダイエットのおおよその骨子はつかめていただけたことと思います。
それでは実際にどのようにしたらよいのか、応用編にて説明いたします。
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